コンテンポラリー・ジュエリーの楽しみ方2
コンテンポラリー・ジュエリーは、作家の表現法・興味や関心、コンセプトを軸に制作されるジュエリーです。
素材やブランドの価値ではなく、作家の感性と受け手(見る者)の感性に比重をおいた、言わば身に付ける芸術。海外を中心に美術館所蔵される作品が多いのにも頷けます。
ではそんなコンテンポラリー・ジュエリーを実際どう我々の生活に取り入れ、身に付けるのかーー
今回は私なりのご提案してみようと思います。
好きな作家や作品をみつける
コンテンポラリー・ジュエリーは大きく、派手で、主張が強いと思っていませんか。
WARPの参加作家の1人、「Marc Monzó」のようにミニマムな作品を創られる作家も多く、
やはりそこは作家性によります。たくさんの作品に触れて、自分の感性にあう作家や作品を探してみて下さい。
『ジュエリーを選んでから洋服を選ぶ』
これはWARPの参加作家の一人、Ramon Puigがコンテンポラリー・ジュエリーの特徴として挙げていたことです。
まずはその時着けたいジュエリーを選び、そこから服選びをスタートしてみましょう。
ブローチなど少し重さがある物は、インナーと同時にピンで留めると安定します。網目の大きいニットに合わせる場合も、インナーを一緒に留めると収まりが良いです。
ここからは私が所有するジュエリーを例にお話ししていこうと思います。
Marta Boanのリング(個人所有) 彼女もミニマムな作品を数多く発表しています。 こちらはごく細いゴールド線を使ったとても繊細なリングで、指の形や日々の動作によって形状が変化していきます。
これは出産を機につけ始めました。時を共に過ごしているリング、変化した形状は私と共に歩んできた証。今後さらに愛着が増していくでしょう。
Marc Monzó※のピンブローチ (個人所有)
ミニマムな作品に定評のある作家。
独自の存在感があり性別問わず身につけられるのも特徴です。
小林京和※さんのブローチ(個人所有)
建築的であり顕微鏡の世界のようでもあり、スケールを行き来するような作品。 もちろん男性が着けても素敵です。ステンレス製でとても軽いので、着用面でも優れています。
三島一能※さんのピアス(個人所有)
三島さんの作品は高い完成度と、日常にも付けられるバランス感があります。
ピアスのような小さな作品にもしっかりと作家の世界観が反映されるのは、やはりコンテンポラリー・ジュエリーの魅力です。
※WARP Tokyo-Barcelona参加作家
これまで7回に渡ってコンテンポラリー・ジュエリーについてお話ししてきました。
いよいよ「WARP Tokyo-Barcelona」がスタートします。
WAPRで定義されないジュエリーとの出会いを。ご高覧お待ちしています。
コンテンポラリー・ジュエリー グループ展
WARP Tokyo-Barcelona
【会期】2020年12月14日(月)~12月20日(日)
AM11:30〜PM6:30 (最終日PM4時迄・ 会期中無休)
【会場】 AC,GALLERY (エーシーギャラリー)
104-0061 東京都中央区銀座 5-5-9 阿部ビル 4F 03-3573-3676
【特設オンライン展示】http://www.ac-gallery.jp/T-B_EX.html
国内在住作家 2020年12月14日(月)~1月14日(木)(途中冬季休暇有り)
国外在住作家: 2020年12月14日(月)~12月20日(日)
キュレーション: 貝原奈積
協力: 銀座AC,Gallery
Comments